26.初のデート

  • 2019.06.06 Thursday
  • 21:42

 女子短大との会合は愛児連とのことなので、数回行われた覚えがある。合宿で隣にいた子は、あのとき夜のひそひそ作り童話が気に入ったのか、愛児連の会合の時は必ず話しかけてくる。小柄で髪が長く、少しふっくらとした外形的には好みのタイプであった。会合がある度に、話す機会がだんだん増えてくる。

 ある夜、彼女から家に電話がかかってきた。祖母がいるのでこちらの状況をそのまま話すわけにはいかず、また電話で話すのは苦手でどうしようかドギマギしたがなんとか話のつじつまを合わせて電話を切った。数回の電話があった後、とうとう次の日曜にデートをするはめになる。

 

 正直に言うが今まで女性にもてたことはない。こちらから女性に声をかけたことはあるが相手から声をかけられたり、誘われたりしたことはない。デートといってもどこへ行って、どうしたらいいのかさっぱりわからないし、気のきいた食事どころとかデー八事 興正寺トに適したところをなどを全く知らなかった。

 日曜日、落ち合った場所は八事だった。待ち合わせ場所まで行くのにだんだん、ドキドキしてきた覚えがある。行くところがわからないので、肝試しを行った興正寺に行く。興正寺は真言宗系の名刹でありすごくいい佇まいをしていて、秋の紅葉真っ盛りのときだった。近くには、真福寺とか一心寺とか小さなお寺がたくさん。だが、まさか初めてのデートがお寺参りとは・・・きっと彼女もたまげたことだろう。

 ぐるぐると八事の住宅街を無目的に歩いて廻った。手をつないだり、肩を抱いたり、そんな気の効いたことはできなかった。ときどき、どうしたらいいのか、どこへいったらいいのやら、話す会話も見当たらず無言で、八事の高級住宅街の路地で同じ一角をぐるぐる、ぐるぐる廻ってはときどき立ち止まる。すると彼女が見つめてくる。また、歩き出す…またぐるぐる廻っては立ち止まる…それの繰り返し。そこの住人この2人の姿を見かけたなら、”怪しい男女がうろついていた”と警察に通報されたことだろう。

 

 次の愛児連の会合の後、ヨー君がニヤニヤしながら話しかけてきた。

「赤シャツ、うまくやってるなぁ…付き合ってるのか? オレもね、あの短大のサークルの主幹の子、あの子かわいいから知ってるだろ?あの子と…」

 当時、いろいろといろんな恋物語があった。

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